一般社団法人 茨城県トラック協会

概要

適正化事業の概要

社会的要請に応えて誕生~平成2年12月よりスタート~

トラック運送事業の運営を適正かつ合理的なものにするとともに、民間団体等による自主的な活動を促進することにより事業の健全な発展を図ることを目的に、平成2年12月、「貨物自動車運送事業法」が施行されました。この事業法に基づき「貨物自動車運送適正化事業実施機関」(以下「実施機関」)が創設され、以来、トラック運送事業の健全な発展を図るため、適正化事業を推進してきました。
また、平成15年4月から「改正貨物自動車運送事業法」が施行されました。大きな改正点は、トラ ック運送事業の営業区域規制と運賃・料金の事前届出制の廃止、法令違反に対する罰則強化、実施機関の権限強化などにより事後チェック体制を強化することなどです。
さらに、国土交通省は、平成18年10月から運輸安全マネジメントの導入や監査の強化、運行管理制度の徹底など三位一体の安全対策に力を入れています。

地方と全国の実施機関

実施機関には地方と全国の実施機関があります。地方実施機関は、地方適正化事業を行う実施機関として各都道府県トラック協会が地方運輸局長より指定されています。
また、全国実施機関は、全国適正化事業を行う唯一の実施機関として公益社団法人全日本トラック協会が国土交通大臣より指定されています。

中立性・透明性のある組織体制

各実施機関では、適正化事業を実施するための組織体制を構築し、公正・着実な適正化事業の実施に努めています。
平成15年度には、地方評議委員会を設置するなど、組織・運営のより一層の中立性・透明性を図っています。

適正化事業実施機関の組織とその役割

適正化事業実施機関の組織とその役割

適正化事業のこれまでの歩み

平成2年12月

貨物自動車運送事業法の施工に伴い、貨物自動車運送適正化事業がスタート。事業者における遵法意識の啓発。違法行為を行っている事業者に対する指導。荷主に対する要望等の活動を行う事業を適正化事業と位置付け、これを推進するために、運輸大臣(当時)より全国実施機関として全日本トラック協会が指定され、地方運輸局長より地方実施機関として都道府県トラック協会が指定される。

平成7年3月

巡回指導項目を73項目から特別積み合わせ事業43項目一般事業38項目に整理統合するとともに、全国統一の重点指導項目を設定する。

平成15年4月

改正貨物自動車運送事業法において、地方実施機関は巡回指導調査や苦情解決等の地方適正化事業の実施に必要な限度において、トラック運送事業者に対して説明や資料の提出を求めることが出来るなど、権限が強化される。地方実施機関の組織・運営の一層の中立性・透明性を確保するため、地方実施機関毎に「地方評議委員会」を設置する。
巡回指導項目を特別積み合わせ事業50項目、一般事業45項目に整理統合する。

平成15年7月

利用者がより安全性の高い事業者を選び易くするとともに、事業者全体の安全性の向上に対する意識を高めるための環境整備を図るため、事業者の安全性を正当に評価・認定し、公表する貨物自動車運送事業安全性評価事業がスタートする。

平成19年4月

巡回指導の効果的・効率的な実施等の観点から、巡回指導項目等について所要の見直しを行い、特別積み合わせ事業と一般事業を統合し、指導項目37と自主点検項目13に区分けした。

平成25年10月

点呼を全く行っていない等悪質性の高い違反について、運輸支局長等への速報を開始。

平成27年6月

新規参入時におけるチェック体制の強化を図るため、新規許可事業者に対し、運輸開始届出後1ヵ月以降3ヶ月以内の早期巡回指導を開始。

平成27年9月

運輸支局長等からの指導要領に基づく乗務時間等告示違反営業所に対する特別指導を開始。

平成30年4月

巡回指導に係る評価手法の全国均一化の観点から「巡回指導の指針」「巡回指導マニュアル」を改訂するとともに、指導項目に運輸安全マネジメントを追加し38項目とした。

指導環境

信頼されるトラック運送事業をめざして

我が国のトラック輸送産業は、事業者数62,276社、市場は14兆円超と、基幹産業としての確固たる地位を築いています。その一方で、99.9%が経営基盤が脆弱な中小企業で占めるという構造でもあります。適正化事業指導員は、トラック運送事業者が荷主企業や社会から信頼され、健全な発展ができるよう、全国で84,604事業者(平成29年12月末現在)を対象に巡回指導に当たっています。

〇トラック運送事業者数      62,276社(平成29年3月末)    資料:国土交通省
〇営業用トラック台数       1,419,605台(平成29年度月末) 資料:自動車検査登録情報協会
〇トラック運送事業就業者数    1,910,000人(平成29年)    資料:総務省
〇トラック運送事業営業収入    14兆5,449兆円(平成26年度)   資料:国土交通省

全国実施機関の役割

地方適正化事業をスムーズに

全国実施機関は、地方適正化事業の円滑化を図るために、毎年、事業活動の基本方針を策定し、連絡調整を行いながら、広報・啓発活動も行っています。また、トラック運送事業者に対し、アドバイスや経営・業務相談を行うことができる適正化事業指導員を育成する全国研修も実施しています。また、平成15年度より、事業者の安全性を正当に評価し、認定・公表する貨物自動車運送事業安全性評価事業「Gマーク制度」を実施しています。

地方実施機関の役割

全国で431名の適正化事業指導員が活躍

地方実施機関は、トラック運送事業者に対する指導、広報、啓発活動、苦情処理、関係行政機関への協力要請などを通して、適正化事業に取り組んでいます。そして現場で業務にあたっているのが、研修を修了した適正化事業指導員です。全国に431名(平成30年7月末現在)いる適正化事業指導員が、巡回指導などを通じて、それぞれの地域でトラック運送事業者の良きパートナーとして、また、アドバイザーとして活躍しています。

安全性優良事業所認定制度

安全性優良事業者とは?

荷主企業がより安全性の高いトラック運送事業者を選びやすくするために、全国貨物自動車運送適正化事業実施機関(公益社団法人 全日本トラック協会)が厳しい評価をし、認定した事業者です。Gマークは安全性優良事業所のみに与えられる安全・安心・信頼の証しです。

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